口約束だけの遺言は有効か?

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亡くなった方の遺産は遺言又は遺産分割協議により遺産を引き継ぐ人が決まりますが、今回は遺言でトラブルになるケースをご紹介します。

生前に親子間の口約束のみで「不動産はA子が相続しなさい」といった場合に公的な書類など無しに口頭のみで話しているケースがありますが、これは法的に有効なのでしょうか?
答えは無効となります。亡くなった方の意思は最大限尊重されるべきですが、実際にそのような会話があったとしてもその証明ができない場合他の兄弟は納得できないのではないでしょうか?

このようなトラブルを避けるためにも下記2つの方法が有効です。
➀公正証書遺言を作成する
公正証書遺言とは公証役場で公証人に作成してもらう遺言書のことで、公証人によって作成してもうらため改ざんや紛失の恐れが無く、法的に無効になりにくいものです。

②死因贈与契約
死因贈与契約とは、生前に財産を譲る方ともらう方の双方の同意により、「自分が死んだら」という条件付きの贈与契約のことです。
贈与は口約束でも成立しますが、死亡により効果が生じることから契約書を作成するのが無難です。

上記2つの両方がある場合、効果が競合することになりますが原則的には契約日の日付の新しいものが有効となります。

詳しくは専門家に相談することをお薦めします。

執筆者:阿部 拓未

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