小規模宅地等(貸付事業用宅地等)の特例の改正

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貸付事業用宅地等とは被相続人が営んでいた不動産賃貸業に係る土地のうち一定のもので、この特例を使える土地は最大200㎡までの部分について相続税評価額の50%を減額することができることとなっています。

この特例については平成30年4月1日以後開始の相続から「ある縛り」がついており、令和3年3月31日までの相続であれば経過措置があったのですが令和3年4月1日以後開始の相続からは厳格な取扱いになってしまいます。

 

この「ある縛り」とは

「相続人が取得した貸付事業用宅地等のうち、相続開始前3年以内に新たに貸付の用に供され始めた土地を除く」

というものです。

 

経過措置として「平成30年3月31日以前から貸し付けられていた土地」はこの縛りの対象外となっていましたが、今後は相続開始直前に賃貸用不動産を取得して節税を図るというスキームは使えなくなりました(1億円の不動産を取得し、その土地建物の相続税評価額が6千万円になれば差引4千万円の課税価格を圧縮できるなど)。

 

ただし、上記改正は節税目的の不動産取得を制限するためのものですので、

「被相続人が相続開始日まで3年を超えて継続的に事業的規模※で不動産賃貸業を行っていた場合」

は上記改正の対象外となります。

※事業的規模かどうかの判断は、所得税法における事業的規模(いわゆる5棟10室基準)をベースに検討することとなります。

 

賃貸用不動産の評価は相続開始時点の入居割合を加味して評価額を算出する必要があるのですが、更に小規模宅地等を使おうとする場合は事業を営んでいた期間や規模も考慮しなければならなくなるなど押さえるべき論点が増えて複雑になってきますね。

 

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執筆者:税理士 佐藤友一