相続税の税務調査とは?

  • 相続ブログ

相続税の申告をするうえで税務調査は皆さんが1番気になるところだと思います。
この時期は、相続税の税務調査が行われる時期でもありますので、今日は相続税の税務調査について記載します。

1.相続税の税務調査の時期

相続税の税務調査は、一般的に申告書を提出してから1~2年程度経過した後に行われます。
申告してから期間が空くため、忘れた頃に税務調査の連絡が来るような感じです。
また、税務署の人事異動が行われる7月以降、8月~11月頃に行われることが多く、調査に先立って7月~8月頃に代表相続人や申告を行った税理士宛てに連絡が来ます。
現在はこのようなスケジュールで税務調査が行われていますが、令和5年6月に国税庁から発表された「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2023-」では、AI等を活用し申告漏れの可能性が高い納税者を判定するなど、課税・徴収の効率化・高度化を進める方針が示されました。
そのため、今後はAI等を活用した調査選定の高度化によって、税務調査の実施時期や選定方法に変化が生じる可能性も考えられます。

【国税庁】税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2023-

2.相続税の税務調査の方法

税務調査の方法には、大きく分けて2種類があります。
実際に自宅などを訪問して行う「実地調査」と電話や来署依頼による面接等の「簡易な接触」です。
近年は実地調査だけでなく、この簡易な接触が積極的に行われています。

3.相続税の税務調査はどのくらい行われている?

国税庁が令和7年12月に公表した「令和6年分 相続税の申告事績の概要」によると、令和6年に亡くなった方は1,605,378人、そのうち相続税の申告書を提出した被相続人は166,730人でした。
一方、同じく国税庁が公表した「令和6事務年度における相続税の調査等の状況」によると、令和6事務年度に実地調査を行った件数は9,512件で、そのうち7,826件、82.3%で申告漏れ等が指摘されています。
相続税の申告件数全体から見ると、実地調査が行われるケースは一部ですが、実地調査が行われた場合には、申告漏れ等を指摘される割合が高い状況です。
理由としては、相続税は何度も発生するものではないため申告に慣れていないこと、本人(被相続人)が不在のため相続財産の把握が難しい等の特徴が挙げられます。
そのため、相続財産を正確に把握し、適正な相続税の申告書を作成することが大切になります。

【国税庁】令和6年分 相続税の申告事績の概要

【国税庁】令和6事務年度における相続税の調査等の状況

4.税務調査の対象になりやすいもの

税務調査で指摘を受けることが多いのは、やはり相続財産の計上漏れです。
生前贈与、名義預金・名義保険に関する問題などは、税務調査で確認されることの多い項目です。
なお、最近では海外財産の計上漏れも目立ちますので、相続税の申告をする際は気を付けなければなりません。

※名義保険:契約上の名義人(契約者)と、実際にその保険料を支払っている人(保険料負担者)が異なる保険契約のこと。

また、相続税の税務調査で問題になるのは、実は相続税ばかりではありません。
相続税の税務調査では、被相続人及び相続人の資金移動も確認されますので、過去の贈与税や所得税の申告漏れも一緒に指摘されるケースが多くあります。

5.まとめ

弊社には、ご自身で相続税の申告をされた方から、税務調査の対応をして欲しいとお問合せいただくことがあります。
最近は、インターネットやAI、専門書籍等で相続税に関する情報を簡単に得られるようになり、ご自身での申告を検討されている方も増えているのではないでしょうか。
しかし、相続税の申告では、財産評価や過去の資金移動など、専門的な判断が必要となる場面も少なくありません。
相続税の申告が必要で、ご自身での申告を検討されている方も、一度専門家にご相談されることをおすすめします。

アクセス Access

FUJITA税理士法人 | 札幌本社 〒060-0907札幌市東区北7条東3丁目28-32
井門札幌東ビル4F
TEL:011-299-1100 / FAX:011-702-4034
事業所について右矢印アイコン