相続税について

亡くなった方が一定額以上の遺産を所有していた場合、その遺産を相続した場合には相続税が課されます。このページでは相続税の大まかな内容や流れについてご説明します。

この記事を読んでわかること

・相続税とは
・相続税の申告に必要な準備
・相続税のかかるもの、かからないもの
・相続税額の算出

具体的な内容

・相続税とは
相続税とは、被相続人(亡くなった方)から相続などによって財産を取得した場合に課される税金です。ただし、財産を相続した全ての人に課税されるわけではなく、取得した財産の価額の合計額(債務などの金額を控除後の金額)が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える部分に対して課税されます。

・相続税の申告に必要な準備
相続税の申告には様々な準備が必要となります。下記が大まかな全体の流れとなります。
①相続人の確認
被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの全部の戸籍を取寄せ、被相続人の法定相続人が誰であるのかを調べます。

②遺言書の有無の確認
遺言書の有無によりその後の手続きが変わりますので、確認しましょう。
公正証書による遺言は公証役場に問い合わせすることで確認できます。自筆証書遺言は公証役場で保管されているものでないため、亡くなった方の自宅などを探します。
ただし、自筆証書遺言はその場で開封せずに家庭裁判所の検認手続きを行うようにしましょう。

③遺産と債務の確認
亡くなった方がどのような遺産と債務を有していたかを確認します。
漏れなく遺産と債務を把握することで相続税申告がスムーズに進みます。

④遺産の評価
相続財産は原則として相続開始日(被相続人が死亡した日)の時価で行われます。
「時価」というのは曖昧で申告する人によって評価額が異なる可能性があります。そのため、国税庁から公表されている「財産評価基本通達」とよばれる評価基準に従って評価します。

⑤遺産の分割
遺言書がある場合にはそれに従って分割しますが、遺言書がない場合には、相続人全員で遺産の分割について協議を行い、相続人全員の合意の上で遺産分割協議書を作成します。

⑥申告と納税
相続税の申告と納税は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行います。

・相続税のかかるもの、かからないもの
(1)相続税のかかるもの
相続税の対象となる財産は大きく分けて次の2つとなります。
①本来の相続財産
現金、預金、株式、投資信託、土地、建物、借地権、ゴルフ会員権、家具、車、骨董品、宝石、貸付金など

②みなし相続財産
生命保険の死亡保険金や死亡退職金など、被相続人の死亡を原因として相続人に支払われるものはみなし相続財産として、相続税の対象となります。ただし、次の金額までは非課税として相続税がかかりません。
500万円×法定相続人の数
みなし相続財産

(2)相続税のかからないもの
次のような財産については相続税はかかりません
・お墓、霊廟、仏壇、仏具、位牌などの祭祀財産
・香典、弔慰金
相続財産に該当しないもの

・相続税額の算出
相続税額の算出の大まかな計算方法は下記のとおりとなります。
(1)正味の遺産額を算出
財産評価基本通達により評価した財産(現預金・土地・建物など)の財産から借入金などの債務や葬儀費用を引いたものが正味の遺産額となります。
【例】
現預金    4,500万円
土地     3,000万円
建物     2,000万円
借入金   ▲1,000万円
正味の遺産額 8,500万円

(2)課税遺産総額の確定
正味の遺産額から基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を控除したものが課税遺産総額となります。
【例】
法定相続人が妻と子ども2人の場合。
8,500万円-(3,000万円+600万円×3人)=3,700万円

(3)法定相続分に応じる各人の課税価格を算出
課税遺産総額を一旦、法定相続分で分割したものとして各相続人に配分し課税価格を算出します。
【例】
妻  3,700万円×1/2=1,850万円
子1 3,700万円×1/4=925万円
子2 3,700万円×1/4=925万円

(4)各人の相続税額の算出
各相続人の課税価格を基に、各相続人にかかる相続税を下記の税率表により計算します。

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55% 7,200万円

出典:国税庁HPより

【例】
妻 1,850万円×15%-50万円=227.5万円
子1 925万円×10%=92.5万円
子2 925万円×10%=92.5万円

(5)相続税の総額を実際の取得財産の割合で按分する
各相続人にかかる相続税の総額を、実際の取得財産の割合で按分し、各相続人の相続税を確定させます。
【例】
妻40%/子1 30%/子2 30%で分割する場合
227.5万円+92.5万円+92.5万円=412.5万円
妻 412.5万円×40%=165万円(配偶者控除により納付は0円になります)
子1 412.5万円×30%=123.75万円
子2 412.5万円×30%=123.75万円

配偶者控除