障害者控除がある場合の申告義務の有無

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相続税を計算するにあたり、納税額から控除することができる規定として「障害者控除」というものがあります。これは85歳未満の障害者の方が相続人である場合に85才に達するまでの年数×10万円(特別障害者の場合は20万円)を控除できるという規定です。

 

障害者といっても様々な症例がありますが、分かりやすいものでいえば身体障害者手帳で3級~6級とされている場合は一般障害者として上記は10万円がベースとなり、身体障害者手帳で1級~2級とされている場合は特別障害者として20万円がベースとなります。

 

障害者控除を適用した申告も今まで行ってきていますが、障害者控除に関しては障害者控除によって納税額が0円となる下記のようなケースも多く見受けられます。

■障害者控除の適用前の相続税:400万円

■相続人の内1人が50才の特別障害者

■障害者控除の限度額:(85歳-50歳)×20万円=700万円

 

上記の場合、そもそも相続税の申告書を提出する必要があるのでしょうか?

答えは「申告書の提出は不要」となります。

相続税法27条に相続税の申告書について定められていますがここで明確に記載されており、障害者控除以外にも未成年者控除などの適用により納税額が0円となる場合も同様に申告書を提出する必要はありません。

ただし、配偶者の税額軽減(配偶者の相続する金額が1億6千万円まではその配偶者に対しての相続税を0円とする規定)については申告書を提出することが要件となっていますので気をつけてください。

 

余談ですが、税務署からお尋ね書が届いたため障害者控除によって納税が生じない旨を電話で説明したところ、「障害者控除によって納税額が0円となる場合も申告書を提出してください」と言われた方もいるようです。不思議に思ったため私が税務署へ問い合わせたところ、「その場合は申告書を提出しなくて結構です」と逆の回答をいただいておりますので申告書の提出が必要かどうか悩んでいる方はご安心ください。

 

札幌市を含む北海道エリアで相続税に関するご相談はFUJITA税理士法人までお気軽にお問い合わせください。

 

執筆者:税理士 佐藤友一