令和8年度税制改正大綱のポイントを解説
令和8年度税制改正大綱では、相続税について重要な見直しが盛り込まれました。
1.貸付用不動産の評価見直し
相続開始(または贈与)前5年以内に取得・新築した貸付用不動産については「課税時期における通常の取引価額に相当する金額」で評価することとされました。
ただし、例外として「課税上の弊害がない限り」、取得価額を基に地価の変動などを考慮して計算した価額の100 分の80(80%) に相当する金額を相続税評価額とすることが認められています。
これにより路線価等での評価ができなくなり、相続直前にアパートを購入して大きく相続税評価を下げることができなくなりました。
従来より賃貸用不動産については、相続税評価額が実勢価格を大きく下回るケースが問題視されてきましたが今回の改正により是正されることになりそうです。
2.教育資金の一括贈与の非課税制度が廃止
祖父母などから孫への「教育資金の一括贈与の非課税措置」が令和8年3月31日をもって適用期限を迎え、延長されずに廃止となります。
従来までは両親、祖父母などから30歳未満の子供、孫への教育資金一括贈与が受贈者1人あたり1500万までは贈与税が非課税でした。
教育資金贈与は時限的な措置で今までも延長が繰り返されてきましたが、今回の改正で終了となります。
※本稿は税制改正大綱段階の内容に基づくものであり、今後の国会審議・法令整備により変更される可能性があります。
詳細は専門家に相談することをお薦めします。
執筆者:阿部 拓未