生命保険を活用した相続税対策
平成27年に相続税の基礎控除が大幅に引き下げられたことにより、相続税を納税する必要がある対象者が増えました。
本記事では生命保険を活用した相続税対策について、仕組み・メリット・注意点を解説します。
生命保険を活用した相続税対策の仕組み
亡くなった方が加入していた生命保険金は相続財産として相続税の課税対象となります。
しかし、生命保険には「非課税枠」があり相続税の負担を減らすことができます。
◎生命保険の非課税枠 500万×法定相続人の数
活用法
例えば預金が5000万のみを所有していた場合、預金5,000万全額が課税の対象となります。
そこで預金5000万のうち、一部を生命保険に置き換えておくことで、非課税枠部分については相続税がかからず、大幅な税負担軽減となります。
メリット
①相続税の納税時によくあるのが、不動産の割合が多く納税資金が足りないことがあります。
そこで生命保険に加入していおくことで不動産を売却せずとも納税資金が確保できます。
②死亡保険金は遺産分割協議の対象外となりますので、受取人を指定することで渡したい相続人に確実に渡すことができます。
注意点
①保険契約には契約者・被保険者・受取人が設定されますが、契約形態によって他の税金が発生する可能性があるため注意が必要です。
②加入する年齢によっては保険料が高額になる可能性があります。
節税だけを考えると保険料負担により家計が圧迫されることもあるので注意してください。
生命保険を活用した相続対策は多くのメリットがあります。
ただ、注意点もあるため詳細は専門家に相談することをお薦めします。
執筆者:阿部 拓未