今年の税制改正大綱は?①
毎年12月に税制改正大綱が公表され、それに基づいて翌年3月に改正法案が成立して施行されることとなります。12月が近づくと「今年はどんな改正になるんだろう」と考える同業者の方も多いと思います。
相続税法においては平成27年1月1日以降の相続から基礎控除の減額が行われていますが、これももちろんこの税制改正に伴って行われたものです。この基礎控除の減額はとてもインパクトが大きく、その後も配偶者居住権の創設など色々と行われていますが来年はどのような改正が行われるのでしょうか。
個人的には昔から想定している改正予測があり、まったくもって根拠はありませんがそれを紹介したいと思います(実際に改正されている訳ではありませんのでご注意ください!)。
①生命保険の非課税枠の減額
現在、「500万円×法定相続人の数」までの生命保険金は非課税となっているため、仮に法定相続人が3人であれば「500万円×3人=1,500万円」が非課税となります。
これが「500万円×同居の(若しくは生計を一にする)法定相続人の数」までが非課税と改正されるのではないかと考えています。
この非課税の趣旨はおそらく「死亡によって生活スタイルの変化や生活費の負担が生じてしまうため、それを税制面で軽減しよう」という事だと思います。その場合、実家を離れて自らの給与などで生活している子供の人数まで非課税として換算する必要性は実際のところ薄いと考えられます。この非課税枠が圧縮された場合は相続税の総額も増加するため、ここで増税を図る可能性はないかな?と考えています。
続きはまた次回に。
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執筆者:税理士 佐藤友一